Dinosaur FACTory(林原自然科学博物館 ダイノソアファクトリー)

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復元と化石

恐竜の習性は化石では直接確認できないことが多いため、足あとの化石や生息地が習性を予想する手がかりになります。
マイアサウラのように子育てを継続的に行っていた証拠が確認された例などもありますが、恐竜の行動にはなお不明な点が多く、現在恐竜展などで展示されている恐竜の姿や行動は、鳥類の習性からの予想や似た生態的地位にある現生大型動物からの類推による部分も大きいです。

恐竜は、ワニのような皮膚をもっていたとかつては考えられており、実際に鱗が保存された化石も発見されています。その後鳥類との類縁関係が注目されるようになり、一部の種においては羽毛をもった化石も発見されたところから、中にはある種の鳥類のような色鮮やかな羽毛をもつものがいた可能性も考えられています。
ただし、図鑑等で見られる恐竜の皮膚や毛の色模様等は全て現生爬虫類または鳥類から想像されたもので、実際の皮膚がどんな色だったかは、未だほとんど不明です。これは、皮膚自体が残った、いわゆるミイラ状態の化石は発掘されていますが、質感はともかく色や模様は化石として残らないためです。例外として、羽毛恐竜の羽の化石の解析からはオリジナルの色を判別した例があります。

化石の意義

生命の誕生

生命がいつ誕生したについては諸説あるが、グリーンランドのイスア地方では、38億年前(先カンブリア時代)の堆積岩中に生命に由来するものと思われる炭素の層が見つかっており、オーストラリアでは保存状態が良好な34億6,000万年前以前のバクテリアの化石が西オーストラリア州より発見されている。同州では、さらに1億年以上古いと推定される化石も見つかっており、早ければ43億年前に生命が発生したと考える研究者もいる。いずれにせよ、化石は生命の起源を探究していくうえで重要な鍵を握る直接的な資料となっている。

生物史の解明

化石はまた過去の生物の遺骸であることから、過去の生物を復元的に考察し、古生物界の様相や推移を知るためのほぼ唯一の資料であり、誕生以来長く続いてきた生命の長い歴史、とくに系統進化の直接的な証拠となる。生物は、地球の歴史のなかで生まれ、それが分化し、あるものは繁栄して、その後ある種は絶滅するが、再び新しい生物群が誕生するという巨大な流れを展開している。この流れのなかで、かつては多くの種に分かれて繁栄したものの、現在はその子孫がごく限られた場所にわずかに生き残っている例を「生きている化石」とよんでいる。

系統学と化石

生命誕生以来、地球の表層部に蓄積された化石は莫大な数に達する。これらの化石が記載され、化石標本をもとに同定され、その系統的類縁関係の検討の結果、過去から現在につらなる動植物界のドメイン・界・門・綱・目・科・属・種などの分類上の階級的位置が定められ、系統進化の道筋が明らかにされた。それは通常系統樹(デンドログラム)というかたちでまとめられ、叙述される。また、データの検討と考察によって、種の分化、進化のスピード、絶滅の原因などについても追究されている。さらに、こんにちではコンピュータによる統計処理によってデータの定量的解析が飛躍的に進んでいる。いずれにせよ、系統学の存在と発展にとって化石はなくてはならない根本的な資料であり、化石がなくては系統学そのものが成り立たない。

分類学と化石

詳細は「生物の分類」を参照

系統学と分類学は 密接な関係にある。生物の多様性に関して重要なのは、それが「種」とよばれる不連続群によって最も意味深くあらわれることである。系統学においては連続的 なものとしてまとめられることが、ここでは不連続的な一単位を基礎に検討される。また、分類学は古生物のみならず現世の生物をも対象としている。ここでも 化石は、他の動植物の標本資料とならんで自然分類を考察していくうえでの重要な手掛かりとなって居る可能性がある。

地質学・地球物理学と化石

化石を堆積物としてみた場合、そもそも「古生代」「中生代」「新生代」など地質時代の区分(地質年代)は、化石にもとづいて定められたものであり、カンブリア紀は俗に「三葉虫時代」と呼ばれたりする。

地質学研究の分野において化石を利用する目的には、

  1. それぞれの地層を時代ごとに分けること。
  2. 地理的に隔たった地域の地層を互いに時間的に対比すること。
  3. 化石をふくむ岩石が堆積する際の諸条件を研究すること。

などがある。後述する示準化石は1.の、示相化石は3.の根拠となる化石のことであるが、もとより、この二者は互いに対立するものではなく、示準化石であると同時に示相化石である場合も多い。

2.に関しては、三畳紀初期の陸棲の四脚歩行動物であるLystrosaurus(リストロサウルス)の化石がアフリカ大陸と南極大陸の両方で見つかったことにより、アフリカから南極まで乾いた陸の上を歩いたものと考えられ、それゆえ両大陸がかつて接続していた蓋然性があらためて指摘された。同様に、Cynognathus(哺乳類型爬虫類)、Mesosaurus(淡水性の爬虫類)、Glossopteris(シダ類)の化石がいずれもこんにち遠く隔たった複数の大陸にまたがって出土している。このことは、南半球にかつてひとつながりの大きな大陸(ゴンドワナ大陸)が存在していたとする仮定、大陸移動説およびプレートテクトニクス理論の両仮説を裏付ける物的な証拠資料と考えられる。

日本で発掘された主な恐竜の化石

  • 樺太庁川上村…ニッポノサウルス(ハドロサウルス類)
  • 北海道中川町…テリズィノサウルス類
  • 北海道小平町…ハドロサウルス類
  • 北海道夕張市…ノドサウルス類
  • 岩手県岩泉町…竜脚類(通称モシリュウ)
  • 福島県南相馬市…足跡(ジュラ紀)
  • 福島県広野町…鳥脚類(通称ヒロノリュウ)
  • 福島県いわき市…竜脚類(通称ヒサノハマリュウ)、鳥脚類
  • 群馬県神流町(旧中里村)…スピノサウルス類、オルニトムス類(通称サンチュウリュウ)、獣脚類、足跡
  • 長野県小谷村…足跡(ジュラ紀)
  • 富山県富山市(旧:大山町)…イグアノドン類の歯、獣脚類、足跡
  • 岐阜県白川町…竜脚類、足跡
  • 岐阜県高山市(旧:荘川村)…イグアノドン類、鳥脚類、獣脚類
  • 石川県白山市(旧:白峰村)…竜脚類(通称ハクサンリュウ)、獣脚類(通称オピラプトロサウルス類)、イグアノドン類(通称シマリュウ)、足跡
  • 福井県勝山市…フクイサウルス・テトリエンシス(イグアノドン類)、フクイラプトル・キタダニエンシス(カルノサウルス類)、獣脚類、竜脚類、鳥脚類、足跡
  • 福井県大野市(旧:和泉村)…獣脚類の歯、足跡
  • 三重県鳥羽市…ティタノサウルス類、足跡
  • 兵庫県丹波市…竜脚類(通称丹波竜)
  • 兵庫県洲本市…ランベオサウルス類
  • 徳島県勝浦町…イグアノドン類の歯
  • 山口県下関市吉母…足跡
  • 福岡県北九州市…獣脚類
  • 福岡県宮若市(旧:宮田町)…獣脚類(通称ワキノサトウリュウ)
  • 熊本県御船町…ティラノサウルス類、オルニトミムス類、テリジノサウルス類、ドロマエオサウルス類、アンキロサウルス類、ハドロサウルス類、足跡
  • 熊本県天草市…獣脚類、イグアノドン類、鳥脚類、竜脚類、足跡

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